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Yahoo!ショッピング 年間ベストストア|増える賞の数

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ポイント

Yahoo!ショッピング 年間ベストストアの賞には種類がある
受賞店は取扱高・成長率・顧客評価などで決まる
ここ数年で賞の数が一気に増えている
ここ数年で出店ストアが急激に増えている
受賞店であることは、ショップ選びの指標になる

Yahoo!ショッピング 年間ベストストアとは

Yahoo!ショッピング 年間ベストストアは、毎年3月に発表されるYahoo!ショッピングの賞です。「BestStoreAwards」と表記されることもあります。
賞には、総合賞、部門賞、特別賞があり、各部門やサービスで上位のストアが表彰されます。

ストアの選出基準は、取扱高・成長率・顧客評価など。
対象となるのは、Yahoo!ショッピングに出店しているストアで、2017年度は65万店を越える中から選出されました。
以前はヤフオクも対象でしたが、2015年あたりから変わったように思います。

出店数の推移

今でこそ、Yahoo!ショッピングに出店している店舗は65万店以上となっていますが、2016年は約48万店、2015年は約35万店、2014年はヤフオク分を合わせて約45,000店でした。

これは2013年10月に、ストア出店料(月額システム利用料)と、売上ロイヤルティの完全無料化を行った結果でしょう。

⇒「Yahoo! JAPAN、eコマース事業における新戦略

Yahoo!ショッピングという売り場を提供する以上、そのシステムの維持・運営費が発生しますので、場所代のような形で出店料を取らないと、運営する側として厳しいのは想像に難くありません。
それを思い切ってゼロにしたことで、出店のハードルが下がり、多くの出店に繋がったのだと予想されます。

ただし、無料化されたのはストア出店料と売上ロイヤルティなので、Tポイント原資負担、アフィリエイトパートナー報酬原資、アフィリエイト手数料などが かかります。
Tポイント原資負担というのは、お客さんが商品を購入した際に付与されるポイントの負担割合のこと。ストアの負担は2.5%から、任意で16.5%まで設定できます。

それでも、他所への出店に比べればローコストなので、ネットショップを展開しやすい場所には変わりありません。

広告費

問題は、どこで儲けを出すのかです。
その答えとして見かけるのは、アイテムマッチ広告、ストアマッチ広告、PRオプションなど。
要はYahoo!ショッピングでの露出を増やす代わりに、ストア側から広告費を受け取るということ。

⇒「Yahoo!ショッピング ディスプレイ広告

ショッピングモールの広告枠というのは、珍しいものではありません。
楽天市場の特集ページにある商品リンクなどは、楽天側のECコンサルタントを通して販売されたりします。
楽天市場でも約4万店なので、Yahoo!の約65万店ともなれば、広告を求める数も増えるというもの。

怪しいショップ

しかし、出店ハードルを下げれば、よろしくない店舗も増えるのは必然。
出店料というリスクを取らなくていいので、一個人が複数のストアを展開し、同じ商品を並べるケースも見られるようになりました。
そうする理由は、商品の検索結果で目につきやすくするためでしょう。

商品名Aで検索したとき、ショップBとCとDで売っている「商品名A」が並ぶとします。
このとき、ショップBが選ばれる確率は1/3ですが、BもCも運営しているのであれば、自社が選ばれる確率は2/3になります。
同じショップで同じ商品を幾つも登録するのは怪しい限りですが、ショップ名が違えば反応も違うというもの。仮にショップBで売れて悪いレビューが書かれても、ショップCに悪評が無いなら、そちらで買ってもらえる可能性だってあるわけです。
これが同一者による複数店舗展開のメリットですが、出店料がかかるモールだと こうはいきません。出店料というデメリットの方が大きいからです。
そういう意味では、出店料を取るのは質の低下を防ぐ策とも言えます。

最近は、出店の審査も厳しくなったと聞きますので、以前ほど怪しいショップはないかもしれません。
前は、ショップの所在地がマンションの一室で、個人でやっているのが明らかなショップをよく見かけました。個人でも きちんとしていればいいですが、レビューを見る限り、無在庫販売で注文後に仕入れを開始しているパターンが少なくなかったはず。

年間ベストストアの傾向

楽天ショップ・オブ・ザ・イヤーのページで書いたように、受賞店の傾向を書きたいところですが、賞の数がハイペースで増えているので難しいです。

部門賞の数で見てみると、2013年は9部門、2014年は30、2015年は32、2016年は35、2017年は44部門となっています。
1部門につき、上位3位まで発表されるので、部門数×3店舗が受賞することになります。
つまり、数年前まで受賞店舗が27店舗くらいだったのに、今は132店舗まで増えているのです。これは特別賞を含めない数字です。

このような状態なので、同じ賞を取り続ける店舗は多くありません。
なぜなら、翌年には部門名が変わっているからです。

「食品部門」が「米、雑穀、粉類部門」「魚介類、海産物、肉部門」「フルーツ、野菜、食料品部門」といった具合に分かれているので、「食品部門2年連続受賞」とは言えません。
賞を細分化することで、より多くのショップが日の目を見ることになるでしょうし、箔を付ける意味合いもあるでしょう。
とはいえ、あまりポンポン増やしていくと、「オラのショップが受賞できる賞を作ってよ」となり、競争相手が少ない部門が乱立するのではと、危惧するところもあります。

楽天との比較

先ほど、部門賞44部門と書きましたが、楽天は2017年段階で42のジャンル賞でした。
数字的に近いと言えますし、部門名も似通っています。ついでに、受賞しているショップが同じことも……。

ネットショップを運営する会社は、Yahoo!ショッピング店、楽天市場店、Amazon店と展開することが多いです。
社内に通販の仕組みを用意したのなら、それをフル活用したいと思うもの。1つのモールでは商品の露出も限られるので、同じ要領で複数展開した方がいいという話です。
無論、売れる見込みがあれば……ですが。

その結果、楽天でヒットした商品が、Yahoo!でも売れて両方で受賞となるのです。
楽天と受賞店が被りにくい印象がある部門は、「アクセサリー」「スイーツ」「手芸、コレクション」あたり。
特に「手芸、コレクション」部門は、楽天の「日用品・手芸・旅行用品 ジャンル」と毛色が違います。

他に、「釣り」「照明器具」「自転車」といった部門は、楽天に相当するジャンルが無いので被りづらいです。
部門名称としては「フィギュア」もないですが、こちらは楽天の「おもちゃ・ホビー・ゲーム ジャンル」に類します。

まとめ

出店料の無料化によって玉石混交となったYahoo!ショッピングにおいて、賞による評価はショップ選別の助けになります。

ですが、その賞の数が急激に増えているのは、忘れないで おきたいところ。
部門によっては賞の歴史が浅いので、「どのくらい凄いか」が不明なので……。

⇒「年間ベストストア

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